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裁判所の書記官は大変!?

小さなミスも、裁判所の書記官が犯すと、いちいち報道されて記事になります。

徳島新聞 電子版
https://www.topics.or.jp/articles/-/410596

今回のミスは、「陳述する」という、裁判所特有の言葉を書き落としたことによるもので、当事者双方の準備手続き書面などを口頭弁論で「陳述した」ことにして、裁判書類に加えることが出来ていなかったという、きわめて形式的なハナシのようです。

裁判所に行って、裁判を傍聴しても、「口頭弁論主義」(「書面主義」とは反対のやり方)で裁判は進んでいるハズなのですが、肝心な部分は、すべて書面の中にあって、それを「陳述する」のひとことで済ますのが習わしのようです。早い話、訴訟の成り行きがさっぱり分からないというのが、裁判を傍聴した素人にとっては普通の状態です。

今回は、そのように裁判所にとって極めて重要(素人にとっては極めて形式的)な「陳述する」というコトバを忘れたということのようです。

しかし、そもそも、争点の「平石山鉱山の工事差し止め」の控訴審判決の記事が、書記官のミスのことしか記載されていないことは、報道としてこれでよろしいのでしょうか?

行政関連の訴訟は、行政の立場に立つと「正しい」ことが、当事者にとっては真逆のこと(「間違っている」こと)となるのはとてもよくあります。

裁判所も、行政関連の訴訟については、前例主義ではなく本当に「正しい」答えを、その都度出すようにし、マスコミも、それを正確に伝えてほしいものですね~(*’ω’*)