ダム建設は必要なの? 淀川水系・大戸川ダム
これまで凍結していた、大阪、滋賀、京都、三重に係る淀川水系の大戸川(だいどがわ)ダムの建設が、推進する方向に転じたというニュースが出ました。
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20210212/k00/00m/040/092000c
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB10A200Q1A210C2000000/
莫大な工事費がかかる割に、望まれる治水対策となっていないということでストップしていたものが、「国土強靭化」という名のもと、工事費目当ての土建政治が地方で復活してきているのでしょうか?
少し古い本ですが「ダムが国を滅ぼす」2010年8月20日扶桑社刊(今井博健著)があります。
「ダムが国を滅ぼす」扶桑社
https://www.fusosha.co.jp/Books/detail/9784594061425
これによれば、ダムの欠点としては、一般に、
- 水害を防げない
- 住民生活と自然環境を破壊する
- 住民を危険に晒す
- 土砂をせき止め、自然のバランスを崩してしまう
- 進まない堤防補強
が挙げられております。そして、これからの治水としては、
- 「堤防補強」と「避難対策」が最優先課題
- 治水安全度から治水力へ
※治水力=「溢れないようにする」と「溢れた場合の被害を抑制する」の両者の総合評価
ということのようです。
このような専門家からの指摘があるなかで、或いはこれまでダム建設については、いろいろ反対運動が起きている中で、コロナ禍のときに、またダム建設を進めるという逆方向にかじを切ることは、本来の治水とは別のところに力学が働いてはいませんでしょうかね~。