津島原発訴訟の判決が出ました。
東京電力福島第1原発事故に伴い帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島地区の住民(六百数十名)が国と東電に対し、原発事故の除染で放射線量を低減する原状回復や、慰謝料などの損害賠償を求めた訴訟の判決が、2021年7月30日にでて、福島地裁郡山支部は、国と東電の責任を認め、両者に賠償を命じた(認容総額約10億円)ということです。
福島民報
https://www.minpo.jp/news/moredetail/2021073088903
しかし、原状回復に関する訴えは退けたということで、その判決要旨には、次のようにあります。
この種の肩透かし(不適法な訴えとか、請求権がないので却下といった結論)は、よく行政訴訟の判決ではあるパターンのようですが、一体なぜ、このようなこと(住民がもともと住んでいたところに帰ることができない状態)になってしまっているのかの根本的な責任は、事故を起こした原発であり、それを管理していた東電であり、東電を監督する立場にあり、原子力を妄信的に推進してきたった国にあった(ある)わけで、裁判所も、形式的な法律論ではなくて、実態に即した判決を出してほしいと願いたいです。