特許法が、2022年4月1日から変わる (^-^;
2022年4月1日から特許法がまた改正されます。特許庁の説明資料(概要)は次のとおりです。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/hokaisei/tokkyo/document/tokkyohoutou_kaiei_r030521/02.pdf
なお、上記の審判口頭審理のオンライン化は2021年10月1日付で施行されているということです。
実務的に関係するのは、つぎのとおりです。
(A) 訂正審判等における通常実施権者の承諾要件見直しです(特許法127条)。改正によって、訂正審判等をするにあたって通常実施権者(ライセンシー)の承諾を要しないことになりました(なお、専用実施権者や質権者の承諾は改正後も依然として必要です)。結局ライセンシーは、減縮後の権利範囲も自由に使え、自由技術になればなったでもそも問題はなかったわけです。ライセンシーに同意を得ないといけないというたてつけが無意味であったことになります。改正されて初めて分かりますが、そもそも余計な法的制限を今までしてきただけのことでしょう。
(B) 海外からの模倣品流入への規制強化で、意匠法と商標法の改正です。意匠法は、2条2項1号に、輸入の定義に「外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為」を含めるとなっております。また、商標法は同様の規定が2条7項に新たにもうけられています。結局、個人輸入も模倣品の税関差止ができるようになるということでしょう。
(C) 特許権侵害訴訟における第三者意見募集制度の導入です(105条の2の11)。知財高裁でのアップルとサムスンの争いのときに一般から意見募集があったことと同じようなものですかね。
それにしても、毎年こちょこちょと改正するので、勉強する側はちょっとイラっとします(`・ω・´)