映画「福田村事件」を観ました。

100年前の1923年9月1日、関東大震災が起きたそのわずか5日後、9月6日のことです。千葉県東葛飾郡福田村に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺されたという事件を題材にした映画です。

映画『福田村事件』公式サイト
https://www.fukudamura1923.jp/

この映画には、２つの差別のことが描かれています。一つは、日本の部落差別のこと、もう一つは、朝鮮人に対する差別のこと。いずれも国家権力が大衆を統治するために差別を扇動し助長してきたことによるものです。

普通の人が少数者を排除し殺戮まで犯してしまう恐ろしい映画でした。そしてそれを手繰っていたのが、政府や軍・警察やマスコミであったということです。

森達也監督のメッセージです。
「多数派は少数派を標的とする。こうして虐殺や戦争が起きる。悪意などないままに。善人が善人を殺す。人類の歴史はこの過ちの繰り返しだ。だからこそ知らなくてはならない。凝視しなくてはならない。」

客席は満席の状態でした。このようなことが決して起きないように、そして自らも他の人も差別をしない人になるよう努め、祈るばかりです。