MIPO

MANABE INTELLECTUAL PROPERTY OFFICE

こんな詭弁はもう御免!

一冊の本があります。

詭弁社会-日本を蝕む”怪物”の正体 山崎雅弘著 祥伝社刊(2024/2/28)
https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396116965

第一部 現代日本社会に蔓延する「詭弁」の事例には次のような詭弁が掲げられています。

《1》本当はこわい「お答え/説明を控えさせていただく」という詭弁
「その質問には答えたくないのでパス」が許されるか/説明を拒絶する理由になっていない
「個別の話だから」/「強い立場」対「弱い立場」という関係の固定化

《2》説明責任放棄の呪文と化した「丁寧に説明する」という詭弁
二つの問題を内包する「丁寧に説明する」式の詭弁/客観的に評価する基準が存在しない「丁寧」/「お前ら下々の国民に説明することなど何もない」

《3》「○○の意図はなかった」と「誤解を与えたならお詫びする」という詭弁
「○○の意図はなかった」という第一の詭弁/「誤解を与えたのならお詫びする」という、謝罪に見せかけた論点ずらし/二つの詭弁の合わせ技が意味するもの

《4》自分は判断される側なのに「○○には当たらない」と主張する詭弁
山本太郎参議院議員が安倍内閣に突きつけた質問/「そのようなご批判は当たらない」理由を説明しなかった菅官房長官/国民に「疑念を抱かせた側」なのに「問題ない」と言い張る詭弁/平井卓也元デジタル大臣が受けた「NTT接待」

《5》「再調査するお考えは?」「その考えはない」という事実隠ぺいの詭弁問答
首相や閣僚の「考え」に委ねていいこと、そうでないこと/疑惑の当事者集団に「調査の必要性」を記者が問うことの愚かさ/「すでに調査は完了した」かのように見せかける「再調査」という言葉/「一度目の調査」すら公正な形ではなされていない

《6》憲法に基づく国会召集要求を「期限は書いてない」と「見送る」詭弁
憲法は「召集の決定を内閣に委ねる」とは書いていない/憲法第五三条の「明文化されていない指示」を読む/「臨時国会召集の拒否」を「見送り」と政府の話法で伝えたメディア

《7》不正疑惑から逃げる詭弁の代表格「記憶にありません」を封じる追及法
本当のことがバレて失敗した「記憶にありません」の失敗例/「不正を疑われる行為をしてはならない」という意識があったか否か/追及すべきは「不正なことをしないための努力をしたか」

《8》「始まったからには東京五輪応援を」という、善意につけ込む詭弁
東京五輪への反対意見を矮小化する人たち/開催の成否を「勝ち負け」の文脈で考える人間の発想/「始まったからには」批判をやめて全体に従え、という「同調圧力」

《9》聞けば聞くほど「不安」になる、「安全・安心」という政府の詭弁
聞き手の思考を停止させる催眠ワード「安全・安心」/「安全」と「安心」はまったく性質が異なる別の話/森喜朗組織委会長が言い放った「安全・安心の判断基準はない」

《10》「任命権者」と「人事」という言葉で批判を煙に巻く詭弁
菅首相が繰り返した「任命権者」と「人事」という詭弁/「任命」と「任命権」の意図的なすり替え/総理大臣は、推薦された候補者を任命する「機関」でしかない

《11》一つの国会答弁に五つの詭弁を仕込んだ菅義偉元首相の悪辣さ
「人事に関すること」「答えは差し控える」に仕込まれた「詭弁」/平然と論点すり替えや虚構の説明を口にした菅義偉/たちの悪い「複合的詭弁」を許してしまう日本社会の弱さ

《12》唐突にウイグル問題を持ち出す「ウイグル話法」の詭弁
川淵三郎氏の擁護で唐突に「ウイグル」に言及した音喜多議員/「ホワットアバウティズム」と「黙らせ恫喝」

《13》安倍・菅の「詭弁政治」を継承する自民党岸田内閣
事実関係について訊かれて「承知していない」と返す詭弁術/次々とボロが出る「面談した相手が誰なのか承知していない」という言葉/旧統一協会は「二〇一二年の自民党総裁選で安倍晋三を支援した」と証言/改めて問われる「安倍晋三元首相を国葬にした妥当性」

《14》日本人はなぜ権力者の詭弁を見抜けず何度もだまされてしまうのか
他国と比べて「批判的思考」を学校で教わらない日本人/「批判的思考」より「秩序維持と従順さ」が重視される社会/政治権力者との間で「波風を立てない秩序」を維持する日本のメディア

詭弁社会-日本を蝕む”怪物”の正体 目次より

おエライさんの謝罪会見や、国会中継の大臣答弁を見ていても、議論が何らかみ合ってないのがよくわかります。詭弁がまかり通っているからです。

学校の先生に質問されて、「お答え/説明を控えさせていただく」とか「記憶にありません」と言ったら、どうなるかわかりますよね!そんなことが、おエライ先生方の世界では通用しているのです。子供たちに見せられないオトナの世界なんて、まっぴらごめんです。

詭弁を見破りましょう。正面から追及しましょう。