原発推進の真ん中にいた人も避難住民となっている( ゚Д゚)
著者の北村敏郎氏は、日本原子力発電株式会社の理事・社長室長までなられた方で、次の本を出されています(2021年9月1日第1刷発行)。ちなみに、福島第1原発の事故で、リタイア後の終の棲家(福島県の浜通り)を離れて避難を続けている状況にあります。
この本の最終章(第6章)の「原発の根本的問題は克服できるのか」において、原子力業界は次の7つの問題に対して具体策を出すべきであると指摘されています。
1.バックフィット※の必要性
※「バックフィット」とは、自然災害などに関して新たな知見が加わった場合、それを反映した対策を稼働中の原発に追加しなくてはならないこと。
2.機器の取り替えの必要性
3.建設地点の確保困難
4.廃棄物の処分先未定
5.テロの不安増大
6.競争力の低下
7.原発を支える基盤の劣化
まさに、このような問題を具体的に検討して解決策をつまびらかにすることなしに、原発再稼働とか新原発を開発するとか言ってほしくないですね。すべて、課題を科学的に検討して、合理的な判断をすることが原発については必要でしょう。
3.11の教訓を忘れては決してなりません。そのうち、南海トラフ地震が必ずやってきます。