”昭和天皇の「極秘指令」”という本
いまから20年以上前に出版された平野貞夫さんの本です。
文庫本は、講談社から2007年3月20日に第1冊が出ていますが、そのオリジンの単行本は、2004年4月に出たそうです。
なぜ、今この本かというと、「核拡散防止条約」が調印されてから6年間放置されていたのを、昭和天皇が衆議院議長・前尾繁三郎さんを使って、国会承認に導いたというものです。その話を、平野貞夫さんが前尾繁三郎さんから亡くなる前に聞き出したというものです。
そもそも、戦後天皇は、象徴であって、およそ政治に関与することはいけないと決められいます。憲法第4条には、「天皇は国政に関する権能を有しない」と規定されております。
にも拘らず、なぜ昭和天皇は、核拡散防止条約の国会承認に注力したのかが述べられており非常に興味深いお話となっています。まさに歴史の秘話です。
今の時代「核」を戦争のツールとして、為政者は使おうとしていたり、日本も「核武装しないといけない」といった風潮があるのに対して、先人はどう核拡散を防ごうと努力していたのかを知る必要があろうかと考える次第です。
「平野君、君だから話すのだが、私はかつて陛下のある『ご意志』に関わった。それは、日本の核武装を食い止めるためにどうしても必要なことだった・・・。もし、日本が誤った方向に向かいそうになったら、君の口からこの真実を伝えてほしい。それが私(前尾繁三郎)の願いだ・・・」
昭和天皇の「極秘指令」 30頁より
日本は、これから変な方向に向かわないでね (; ・`д・´)